
黙々とゲームを締める役割をこなしている岩崎
かつて虎に「鉄仮面」と言われたストッパーがいた。打たれても、抑えても表情を崩さない。それが低迷期を支えた左のストッパー、
田村勤だった。同じ左腕で抑え役を務める
岩崎優も、決して隙を見せず、言葉少なで感情を顔に出さない。それは守護神で生き抜く極意なのかもしれない。
先輩にあたる田村の通算54セーブ(球団歴代7位)に並んだのは8月11日の
ヤクルト戦(京セラドーム)。その後も岩崎はマウンドに上がり続け、9月14日の
巨人戦(甲子園)では胴上げ投手に。19日現在では通算63セーブをマークしている。
ストッパーに指名されてからの安定感は抜群だ。通算243セーブで球団歴代1位の
藤川球児にはまだ遠いが、同6位
ロベルト・スアレスの67セーブは近づいている。開幕当初、ストッパーだった
湯浅京己の故障で岩崎に抑え役のお鉢が回ってきた。セーブも「継続して積み重ねていくことは大事だと思っている」と冷静に捉える。
6月28日の
中日戦(甲子園)から、登板23試合で連続無失点を演じた。久々の失点は8月29日の
DeNA戦(甲子園)で、
佐野恵太、
牧秀悟に連続本塁打を浴びてのものだった。当然のように誰もが岩崎を責めなかった中、9月1日のヤクルト戦(神宮)では「もう失敗はできないので」と今季27セーブ目をマークするのだった。
現在56試合登板と、昨季の57試合登板のクリアは確実。32セーブとタイトル争いでは
ライデル・マルティネス(中日)、
田口麗斗(ヤクルト)と1位で並んでいる。区切りの10年目に「アレ」を達成したチームで、岩崎の存在感は際立っている。
写真=BBM