
外野の一角を奪うために最後までアピールを続ける西川
「レギュラーを獲るチャンスは今年しかない。これでダメだったら、もうしょうがない」
自己改革を昨秋から行い、腹をくくって挑んだ2023年だったが、ここまでは“レギュラー奪取”という目標には届いていない
西川愛也。ただ一方で、昨季までとは一変し、大きな成長を証明していることも確かだ。
3年目の20年に一軍デビューし初安打を記録して以降、一昨年、昨年とここ2シーズンはチャンスをもらいながらも安打数はゼロ。そんな日々にもついにサヨナラだ。今年はケガのため開幕からは出遅れたが、4月30日に一軍昇格すると、同日にスタメンで起用され、4打席目でキャリア2本目の安打を記録。さらに6打席目にも安打を放ち、今季へかける思いの強さを証明した。
5月10日に登録抹消され、約3カ月もの間、ファームでの再調整となったが、8月11日に再昇格。一軍復帰以降は9月26日現在でプロ初本塁打を含む打率.246を残し、スタメン起用の機会も増えている。少しずつ結果が出始めている中、これまでとの大きな変化を感じているという。
「ゼロ安打が続いていた昨季までは、1打席に立つだけで体が硬直して、打席からベンチに帰ってきたら太ももがカッチカチだったんですよ。なので、守備にも足がパンパンに張った状態で行っていたのですが、今はそれがなくなりました!」
長く苦しんだ“無安打”を乗り越え、心も体も通常の自分で挑めるようになった。西川にとっては幸いにも、まだ
西武の外野のレギュラーは固定されていない。来季の完全奪取へ向け、終盤での猛アピールに燃えている。
写真=BBM