
日本ハム移籍後、約3カ月でキャリアハイの実績を積み上げた
新たな環境で潜在能力が引き出された。シーズン途中の6月21日に
中日からトレード移籍した
郡司裕也は、打撃面であっという間に過去の自分を超えた。中日時代はルーキーイヤーの2020年にマークした10安打がシーズンでのキャリアハイだったが、日本ハム移籍後は最終戦を終えてシーズン43安打。約3カ月間という瞬く間に実績を積み上げた。
新天地ではスタートダッシュが決まった。日本ハム移籍後の初昇格となった6月30日の
オリックス戦(エスコンF)は第1打席で移籍後初安打。翌日は2安打し、翌々日はプロ初の3安打猛打賞にヒーローインタビューまで受けた。さらに7月4日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)ではプロ初本塁打も記録。
新庄剛志監督からの信頼も一気に勝ち取った。
トレード移籍というチャンスを見事にモノにした背景には、お手本となる存在がいた。昨オフに現役ドラフトで
DeNAから中日へ移籍した
細川成也だ。「細川を見ていると、環境が変われば激変するパターンもある。そんな自分に期待しながらやりたい」と意気込んでやってきた北の大地で、自らも野球人生を好転させる激変パターンになってみせた。
DH制のパ・リーグに来たことで天性の打撃力を開花させ、本職の捕手だけではなく、左翼手や一塁手としても出場機会を増やした。9月19日の
西武戦(ベルーナ)では二塁手として初出場。それだけ打線の中に組み込みたい存在として、短期間で台頭した。主力の1人として期待される来季も打力を前面に押し出して、レギュラー獲得に名乗りを挙げたい。
写真=BBM