秋季キャンプ打ち上げの11月20日。目をひいた選手を問われた
立浪和義監督は、濱将乃介の名前を挙げた。
「彼の守備と肩は非常に良いアピールになったと思います」。10月に内野から外野に転向した来季2年目の若手の成長に目を細めた。
日本海オセアンリーグ・福井からドラフト5位で入団した今季は一軍出場はなく、ウエスタンでは88試合に出場し、打率.205、1本塁打、13打点だった。
主に三遊間でプレーした1年目の今季は、ハムストリングや足首のケガに泣かされ、本来の力を発揮できなかった。
持ち前の肩と足を生かすため、オフに入って立浪監督は「外野をやらせます」とコンバートを決断した。
高校、独立リーグ時代も外野は経験しており、濱自身も「ずっと外野はやっていたけど直していかないといけない部分もある。とにかくレベルアップしていきたい」と前向きだ。
遠投は125メートルを誇り、プロ入り前にスピードガンで球速を測定した際には最速152キロをたたき出したという。
キャンプのシートノックでは1人だけ送球の威力が違った。打撃についても、秋季練習のシート打撃で放った打球がナゴヤ球場の右翼の防球ネットの最上部に直撃。
181センチ81キロとまだまだ細身だが、その体形からは考えられない放物線を描いた。レギュラーを確立した
岡林勇希に対抗でき得る身体能力を秘めている。
「外野のほうが自信あったので、自信があるほうで勝負したいと思っていた。脚、肩など長所をどんどんアピールしていきたい」。鼻息は荒い。
写真=BBM