
今季はキャリアハイの53四球をマーク。一番打者にも起用された
清宮幸太郎がチームの「四球王」となった。今季は4月に左脇腹を痛めた影響で約2カ月間の戦線離脱。出場試合数は99試合にとどまったが、416打席に立って選んだ四球は53個。約8打席に1個の割合だった。ちなみに、チーム2位は
マルティネスの44個(444打席)。清宮の数字がチームの中では断トツとなった。
清宮にとっても53四球はキャリアハイの数字だ。ルーキーイヤーの2018年シーズンの四球数は16個(180打席)。2年目以降は19年が21個(278打席)、20年が33個(263打席)。一軍での試合出場がなかった21年を経て、22年が45個(461打席)だった。年を追うごとに着実に選球眼が良くなっていることが、数字から読み取れる。
新庄剛志監督も、そんな清宮の特長を理解している。「選球眼が良いんですよね」と6月18日の
中日戦(バンテリン)では今季初めて一番打者として起用。清宮は初回の第1打席で8球粘って四球を勝ち取り、先制点の起点となってチームの勝利に貢献した。その後は主に三番打者で固定されたが、その特長はクリーンアップでも十分に生きるものだ。
四球を選べる清宮は、.344だった出塁率でもチームトップ(100打席以上)の数字を残した。打つべきボールを冷静に見極めることができ、ファウルで粘ることもできることで、打率は.244だが出塁率は1割増し。ミスショットが少なくなれば、もっと打率も出塁率も数字が高まり、持ち前の長打力も発揮できるはずだ。
写真=BBM