
就任1年目の23年は5位に終わったが、逆襲を誓う松井監督
監督1年目を終え、「多くの失敗をした」と
松井稼頭央監督。5位に沈んだ責任を自ら受け止めている。
2023年のチーム成績から、得点力が最大の課題であることは明らかだ。その点に関しては、すでに補強も進んでおり、メジャー通算10年間で114本塁打、402打点、18年球宴出場経験を持つヘスス・アギラー、23年ヤンキースで6本塁打のフランチー・
コルデロを獲得。「すごく楽しみです。本塁打は大きな魅力ですが、それだけではない。打点というところを考えて、打順もいろいろ考えたい」とクリーンアップを軸に想定しつつ、他選手との兼ね合いも含め、より得点力向上を目指した打線を組んでいく考えだ。
また、新戦力以上に期待しているのが23年に経験を積んだ若手の奮闘だ。「準備や継続も含め、今季(23年)一番成長した」と指揮官が賛辞を惜しまない
佐藤龍世、新人ながら存在感示した
蛭間拓哉などのさらなる台頭に大きな期待を寄せる。
投手陣ではチーム防御率リーグ2位を誇る安定感に全幅の信頼を寄せる。エース・
高橋光成を筆頭に
平良海馬、
今井達也、
隅田知一郎、
松本航の先発陣に加え、
ボー・タカハシ、
青山美夏人の先発転向がすでに決まっている。さらにドラフト1位入団の
武内夏暉と、厚みは増した。「先発は何枚いてもいい」と満面の笑みだ。
中継ぎには
増田達至、
平井克典に台頭組の
田村伊知郎、
豆田泰志に加えて、元ヤンキースのアルバート・アブレイユ、最速159キロ左腕のジェフリー・ヤンを獲得。また、起用法は未定だが、現役ドラフトで
中村祐太も加入と、投手陣には期待ばかりが膨らむ。
これだけの戦力をフル活用できるか。指揮官としての自らの2年目にかける思いは相当だ。
写真=BBM