オフには米国で自主トレを実施。チームの中心となって覇権奪回を目指す
巻き返しに燃えている。
清宮幸太郎は2023年シーズンを振り返って「ケガもありましたけど、普通にもっとできたなという感じ。シンプルに、ケガとかじゃないかな」。昨季は開幕から約1カ月後に左脇腹肉離れで約1カ月間の離脱。チームにとっても痛い出来事だったが、99試合で10本塁打、41打点に終わった理由をケガのせいにはしなかった。
プロ野球選手として成長するために、オフは初めて米国での自主トレを実施した。昨年12月に同学年の
ロッテ・
安田尚憲と渡米し、シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン」を訪問。最新鋭の設備で最先端のデータを元に助言を受けた。「いろんなデータと自分のデータを比較しながら、良いところと悪いところを説明してもらった」という。
収穫は数値という角度から、自身の打撃について理解を深められたことだ。さまざまな機器で打球速度や角度などが測定できる中で「こういう打球のときは、こういうスイングになっているんだなというのが自分でも分かるようになってきた」。現状把握能力が高まることで「自分に必要な練習を毎日できている」。練習の質も上がったオフだった。
自覚も増して24年シーズンを迎えた。メジャーリーグのレイズへ移籍が決まった上沢に代わり、チームの選手会役員を務めることも決まった。「立場が人を変える、ということで。いつまでも先輩たちにおんぶに抱っこじゃダメ。しっかりチームを引っ張れる存在になりたい」。
自主トレ中に左足を捻挫してキャンプは二軍スタートとなったが、シーズンには万全の状態で戻り、覇権奪回を目指すチームの中心となる。
写真=BBM