
金曜日に出力の高い投球を続けるため、キャンプ中も中6日仕様の調整を貫いた
昨年11月に12球団最速で今季の開幕投手を務めることが決まっていた
伊藤大海は、しっかりと開幕から逆算した調整を春季キャンプで行った。「プランニングを立てて、トレーナー、コーチと相談して、いろいろやってきた。それをケガなくしっかりできたのは良かった」。特徴的だったのは開幕戦が行われる金曜日を意識した取り組みだ。
名護キャンプ最初のブルペン入りは2月2日の金曜日だった。「金曜日に、ずっと出力の高いピッチングを続けたい。その2日前(水曜)に(先発前の)調整の感じでブルペンに入って、金曜日にしっかり投げてという僕のプラン」。早くから体も脳も「中6仕様に」することが狙い。首脳陣からも理解を得て、独自の調整を貫いた。
手応えもあった。金曜中心のキャンプ生活は「もし、ブルペンが納得いかなかったとしても、また1週間後にブルペンなので1球も惰性にならない。ダメなら中6日のサイクルで何とか取り戻して、変える。シーズン中も同じなので、2月から段階を踏めたのは良かった」。じっくりと調整段階を上げて、2月中は実戦形式のライブBPを投げて終えた。
最初の実戦は3月1日の教育リーグ、オイシックス戦(エスコンF)で迎えた。もちろん金曜日。一軍戦にこだわることなく、基本は中6日で調整して3月29日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)に臨む。「1年間を象徴する試合にしたい。今年の大海はちょっと違うなとチーム全体に見せることができたら」。心の準備も万全で初の大役へ向かう。
写真=BBM