
開幕へ向け調整は順調だ
今江敏晃新監督の大事な初陣。3月29日、
西武との開幕戦(
楽天モバイル)で開幕投手に指名されたのは4年目の
早川隆久だった。昨季は17試合に登板し6勝7敗、防御率3.44。新人だった2021年には9勝を挙げた左腕が、自身初の大役を任された。
キャンプでは順調な仕上がりを見せていた。自身、今季の実戦初登板となった2月17日の
阪神との練習試合(宜野座)では2回を投げ無安打無失点。2度目の実戦登板となった23日の
ロッテとの練習試合(糸満)では先発し3回を投げ3安打無失点だった。
同ロッテ戦では3本の二塁打を浴びながら、きっちり要所を締めた。丁寧に低めを突いて、後続を断った。ピンチを背負いながらも得点を許さなかった左腕は「自分の思う真っすぐは投げられなかったが、カットボールなど曲がり球は問題ない」と手応えもにじませた。
実戦2試合を終えた時点で5回無失点と順調な仕上がりを見せた左腕を、今江監督も「今年はちょっと一味違うなという感じで見ています」と一定の評価を与えていた。
指揮官は昨秋に就任した時点で、開幕投手を早川に任せることを決めていたという。だがキャンプ中、その事実を口にすることはなかった。今春のキャンプのテーマの一つが競争。あえて大役を任せる事実を口にせず、左腕にさらなる成長を促した。
キャンプ中には新たなフォークの握りにも挑戦するなど、研さんを続けた早川。初の大役を見事に務め、指揮官の期待に応える。
写真=BBM