
自慢の長打力を得点力不足に悩むチームのために発揮したい
交流戦が終わって、同一リーグ同士での戦いでポイントを握るのは
佐藤輝明だろう。得点力不足に悩まされてきたチームには欠かせない長打を見込める打者だからだ。開幕からアップダウンの激しいシーズンを過ごしてきた。開幕前は「1年を通してしっかりやりたい」と語ったが、その意気込みは空回りした。
5月14日の
中日戦(豊橋)で逆転負けにつながる失策を犯すと、翌15日ファーム降格を強いられた。攻守に精彩を欠いたパフォーマンスは、チームに影響を及ぼした。
プロ3度目の登録抹消となった二軍では、17試合に出場して打率.318、2本塁打、15打点。
岡田彰布監督は「全打席で本塁打だったら価値あるけどな」と辛口だった。
ただ、佐藤輝をいつまでもファームに置き続けるほど、一軍にも余裕はなかった。「やり返したい」。6月7日の
西武戦(甲子園)から一軍復帰で、当日はチームの勝利にも貢献した。
佐藤輝は「岡田監督からは起爆剤になってほしいと言われました」とゲキを飛ばされたことを明かした。春先は打率1割台にまで落ち込む不調だったが、ここから上昇が期待される。
交流戦でも好不調の波はあった。だが佐藤輝が打てば盛り上がりを見せる。連覇を狙う位置で優勝争いができるためにも、佐藤輝の夏場の働きはチームの行方を左右するはずだ。
写真=BBM