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巨人・E.ヘルナンデス 「代役」から「救世主」に/助っ人前半戦通信簿

 


 ファンは「救世主」と口をそろえる。5月に途中加入したエリエ・ヘルナンデスは、今や押しも押されもせぬ中軸打者として君臨している。

 7月6日のヤクルト戦(神宮)では定位置となった三番・中堅で出場。6号2ランを放って連続安打を16試合に伸ばした。「湿度も高いし、気温も高いけど、ドミニカ(共和国)出身でそういう気候にも慣れている。特に気にすることなくプレーできている」と連日30度を超える日本の気温にも適応し、同18日時点で出場38試合、打率.322、6本塁打、21打点、OPSは.862を記録している。

 レンジャーズ傘下の3Aでプレーしていた右打者は、当初は“代役”としての入団だった。昨オフ、球団はメジャー通算178本塁打のR.オドーアを獲得。だが、オープン戦で結果を残すことができず、開幕直前に首脳陣が二軍降格を提案したところ、拒否して退団。支配下の外国人野手不在での開幕となったチームの緊急補強だったが、これが大当たり。阿部慎之助監督は「初見の投手に対するコンタクトとか、野球に対する姿勢が素晴らしい。若い選手もお手本にしてほしい」と絶賛している。

「しっかり練習してきたことは必ず結果につながる。努力はウソをつかない。そういう言葉は自分の中で常に持っています」と勤勉な人柄も日本にマッチした要因かもしれない。他球団の警戒が強まる後半戦で好調をキープすることができれば、チームのペナント制覇も近づく。

写真=BBM
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