シーズン序盤から“優勝”を彷彿させるような“絶叫投球”でチームを支えている。今季、ドラフト6位で入団した古田島成龍が開幕から躍進。堂々とブルペンの一角を担っている。
「毎試合を(社会人の)都市対抗の気持ちで投げています。生き残るというか……。その日を生きるために必死でマウンドに向かっていくというイメージですね」
前半戦は30試合に登板して1勝0敗14ホールド。自責点は、わずか2で、防御率は0.65の好成績をマークした。威力のある直球と、緩急を生むチェンジアップが武器の右腕は「1年目なので、怖いもの知らずというか……。気持ちの部分では絶対に負けない投球をいつも心掛けています」と力を込めて言う。
4月6日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初登板を果たすと、6月27日の
ソフトバンク戦(京セラドーム)で初失点を喫するまで一軍デビューから22試合連続無失点のNPB記録に並ぶなど、好投を披露した。
失敗も力に変える。自身23試合目のマウンドで初失点すると、少し表情を硬くしたが、苦笑いで本塁後方からマウンドに戻ると、再び表情を引き締めた。適時打を浴びたのは、ソフトバンクの
柳町達。「少年野球時代から知っている地元(茨城県)の大スターなので。あの人だったらいいかな、と。打たれて光栄だと思うようになりました」。
決して下を向くことのない25歳。持ち前のポジティブ思考で、新人右腕がシーズンの後半戦もフル回転を誓って腕を振る。
写真=BBM