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西武・ガルシア 23歳の未完の大器 高いポテンシャルを誇る大砲/果たした一軍デビュー

 

バットに当たれば圧倒的飛距離を誇るガルシア


 新たな主砲として大きな期待を寄せ、メジャー・リーグでも実績のあるヘスス・アギラーフランチー・コルデロを獲得したが、いずれも前半戦は実力を発揮できずに終わった。さらに後半戦に入ったいまも、いずれも一軍合流のメドが見えてこない。

 その現状を打破すべく7月25日、育成選手として今季加入していたアンソニー・ガルシアが支配下登録となった。二軍戦では32試合出場、打率.216、3本塁打、10打点と決して好成績を残していたわけではなかったが、真芯でボールをとらえたときの飛距離にはファームのコーチ陣もみな驚嘆。「慣れさえすれば、すごく楽しみ」と声をそろえていただけに、チーム事情で時期こそ早まった感はあるが、支配下への昇格は想定内だったと言えよう。

 そして、深刻な得点力不足の渦中にあるチームの救世主となるべく7月30日のロッテ戦(ZOZOマリン)から一軍へと昇格。その初戦の第4打席で中堅フェンス直撃のタイムリー安打を放ち、今後への期待を抱かせた。スペシャルアドバイザーのオレステス・デストラーデ氏も、「体が大きい中でも滑らかに体を使える。ポテンシャルも非常に高い」と魅力を語る。

 その上で、同アドバイザーは「今はまだ、毎スイング同じように振れる、“安定感”を磨くことが大事」と課題も指摘。さらに、自らの経験を踏まえ、「日本人投手は変化球のコントロールが素晴らしい。特に本塁打を求められている外国人打者は、そこへの対応がカギ」とも。23歳未完の大器がどこまで躍動するか。もともと育成選手だけに、長い目で見守りたい。

写真=BBM
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