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楽天・日當直喜 大志を抱いて地道に取り組む/待たれる一軍デビュー

 

高卒新人らしからぬ堂々の投球を見せている


 身長190センチ、体重105キロの恵まれた体格。ドラフト3位のルーキー、日當直喜にかかる期待は、その長身と同様に大きい。150キロを超える直球にフォークが武器。8月11日時点でファームでは中継ぎとして23試合に登板し1勝2敗2セーブ。24回を投げ、防御率1.50と好成績を残している、

 同日の時点で奪った三振は20。10四球を与えるなど制球には課題を残すが投げっぷりは魅力。甘く入ったところを痛打されてもいるが、指にしっかりかかった直球はプロでも通用する。二軍のコーチ陣も、勝負球のフォークを含めて一定の評価は与えている。

 東海大菅生高では、3年時にセンバツ出場。自身初の甲子園出場となったが、臆することなく腕を振った。沖縄尚学高との3回戦では、6安打完封。大阪桐蔭高との準々決勝で敗れたものの、マウンド度胸も含めて高い評価を得た。「もっと上を目指せるチャンスを得られたので、甲子園に出られて良かった」とさらなる成長につなげた。

 高い向上心を中学時代から持ち続けてきた。フォークを修得するため、重いボールを指で持ったり、握力強化を続けるなど、地道に鍛錬を重ねてきた。その成果が実り、今では落差の大きいものや小さいものに加えて、少し人差し指の内側に引っ掛けて投じるシンカー気味のものなど、フォークだけで7種類もあるという。

 向上心だけではなく、目標も高い。プロでの目標はクローザー。「抑えの中でも防御率が一番低く、被打率も一番低く、フォークも一番の抑えを目指す」と意気込む。チームには、則本昂大という絶対的な守護神がいるが「則本さんは本当にすごいですけど、超えないといけない存在」と目を輝かせながら語った。

 今は課題克服に地道に取り組む。ただ一軍初登板を果たす日は決して遠くない。大きな目標を見据えながら、右腕は研鑽を続けていく。

写真=BBM
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