
シーズン最終盤、なんとか意地を見せたいところだ
このままでは終われない。そして、本人もこのままでは終わりたくないはずだ。
山田哲人はプロ14年目の今季、85試合で打率.209、10本塁打、29打点(9月1日現在)と苦しんでいる。
3月29日の開幕戦(対
中日、神宮)でいきなり下半身を痛めて離脱すると、その後も一度出場選手登録を外れた。1年間一軍に居続ける「シーズン完走」を目標にしてきただけに、悔しさがあふれた。一軍に復帰後もなかなか状態は上がってこないが、「とにかく一戦一戦、目の前の試合に全力で打って走って守りたい」と胸には熱い思いを持つ。
結果が出ない中でも努力は続けてきた。昨季も行っていたが、今季も継続して試合前練習ではダッシュを繰り返す。長い距離を走ることもあれば、短い距離で数をこなすこともある。「コンディション作りもそうですし、トレーニングばかりしていたので、自分にはこういう走り込みも必要だなと。バッティングだったり、守備だったり、そういう粘り強い体ができるんじゃないかなと思ってやっています」と明かした。
過去にはプロ野球史上最多となる3度のトリプルスリー(同一シーズン打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成するなど数々の偉業を成し遂げてきただけに、多くのファンが復活を期待している。8月8日の
阪神戦(神宮)では通算1500試合出場を達成。「たくさんの人の(おかげで)、自分だけの力ではないので、そこは忘れずにいたい」と周囲の支えに感謝した。燕の背番号1が再び輝きを放つ日をみんな待っている。
写真=BBM