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オリックス・杉本裕太郎 不屈の闘志の源「前向きに頑張らないと、周りにも影響してしまう」/ドラフト下位選手の今

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 ドラフト10位で指名された男は、不屈の闘志で打席に立ち続けている。すっかり“ラオウ”の愛称が浸透した杉本裕太郎は、今季までの2年間、選手会長を務めるなど、チームに貢献した。

「ドラフトの時期になると、やっぱり思い出しますよね。事前に調査書をくださっている球団が、上位指名で(自分と)同じタイプの選手を指名すると『マジかあ……』という気持ちで待機していました(笑)。ドラフトって何位まであったっけ? と考える瞬間もありました。まさか10位で呼んでもらえるとは思っていなかったですね」

 なかなか自分の名前が呼ばれず、冷や汗が止まらなかった。名前が呼ばれた瞬間、椅子から立ち上がった記憶はあるが、そのあとのことは覚えていないと言う。

「もう、呼ばれないかな……と思う瞬間もありましたよ。でも、調査書が届いている以上、指名がなくはないかなという感じでしたね」

 徳島商高から青学大に進学。JR西日本を経て、2015年秋に10位指名。入団から5年間は下積み生活を送ったが、プロ6年目の21年には134試合に出場して打率.301、32本塁打、83打点の成績を残し、本塁打王とベストナインに輝き、23年から2年間は選手会長も務めた。

 成績が伸び悩み、苦しい時期も過ごしたが「前向きに頑張らないと、周りにも影響してしまうので。元気いっぱいやっていきます」とナインを鼓舞し続ける。

『99』の背番号は、ドラフト最下位指名からはい上がる決意が込められたものとあって、“ラオウ”から闘志が消えることはない。

写真=BBM

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