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ヤクルト・並木秀尊 盗塁成功率10割も「数にはこだわって30は目指していきたい」/ドラフト下位選手の今

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驚異のスピードはチームにとって大きな武器となっている


 球界屈指の俊足を武器に、ポジションを確立しつつある。2020年のドラフト会議で5位指名され、獨協大から初めてプロ野球選手としてヤクルトに入団。大学3年秋に参加した日本代表候補合宿での50メートル走で、「サニブラウンに勝った男」として有名だった中大・五十幡亮汰(現日本ハム)を上回る5秒32を計測。「サニブラウンに勝った男に勝った男」として話題を集めた。

 ただ、入団直後は攻守走での技術不足は否めず、「周りとの力の差というか、プロについていくというところの大変さ、技術不足、準備の段階での考え方で知らない部分が多かった。コーチや先輩に教えてもらってだんだんとうまくなっていった」と振り返る。スペシャリストとして期待されての入団だったが、まずはすべてにおいてプロのレベルに達することからのスタートだった。

 プロ4年目の今季は、下半身のコンディション不良と左肩の脱臼で2度の離脱がありながら33試合で10盗塁をマーク。しかも、成功率は10割だ。9月29日の巨人戦(神宮)では9回に代走で登場すると、一死二、三塁から三走として二ゴロで一気に生還。高津臣吾監督に「あの打球ではなかなかホームに帰れない」と言わしめたほどの快足だった。

「足の速さだけは負けないというのがあった。速いだけと言われていたのを変えないとすぐに終わってしまうプロ生活なので、もっと上達していきたい。盗塁の数にはこだわって30は目指していきたい」と並木秀尊。下位指名から一気にスターダムを駆け上がり、盗塁王を目指す。

写真=BBM

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