
V奪還にミスター・スワローズの活躍は不可欠だ
節目の記録達成は、もう確実だ。プロ15年目を迎えた
山田哲人は現在、通算299本塁打。通算300号に王手をかけて、2025年シーズンに挑む。
「あと1本ですもんね。開幕戦で打てればいいですけど、なるべく早く打てたらなとは思っています」
これまでも、通算記録に関しては特別こだわらず、あくまで毎シーズン活躍することに目を向けてきた。ただ、通算300本塁打は、球団では
池山隆寛(現二軍監督、通算304本塁打)しか達成していない偉大な記録。大台に到達した先には、球団新記録の達成も見えてくる。
そのためには、まずはケガせずにシーズンを完走することだ。昨季は、3月29日の開幕戦(対
中日、神宮)で下半身を痛め、いきなりの離脱。「個人的な目標はけがをしないことが一番だったんですけど、開幕戦で、その目標が崩れてしまったので、本当に悔しい」と振り返る。ただ、「必要なものが見つかった年でもあったので、そこはプラスに捉えて、このオフにそれを行って結果を出したい」とその経験を生かす覚悟だ。
オフシーズンは走り込みを徹底。まずは下半身から鍛え直してきた。「自分の長所はなんだと思ったときに、単純に一番はスピードだなと思った。やっぱりスピードを取り戻したい。スピードがあればおのずと成績もついてくると思った。1年間しっかり、自分のスピードを生かした野球をしたい」と山田。本来の姿を取り戻せば、大台到達も球団新記録もただの通過点だ。
写真=BBM