
ポジション確保のため、懸命に練習を重ねる前川
ちょうど1年前の沖縄キャンプで、
前川右京は「打球に角度をつけたい」といって特打に取り組んでいた。
自身が置かれた立場についても「アピールを気にすると変な方向にいくかもしれない」と落ち着いていた。その結果が開幕一軍の切符となった。さらに大活躍でプロ初本塁打も放ち、シーズンを通して一軍の戦力であり続けた。
今春キャンプの前川は「やることは去年と一緒」と言いながらも、外野の一角をキープするためにレベルアップするつもりで連日バットを振り続けている。
「(今年も)本当に一からのスタートなので変わることはないです。でも一からステップアップして信頼を得ないといけないし、結果を残したいです」
前川と同じ外野のポジションにいるライバルたちは、一軍キャンプで
井上広大、
井坪陽生、
野口恭佑、
豊田寛、二軍にも
島田海吏、
小野寺暖らのライバルがいる。ここから抜け出すために、キャンプでは攻守に鍛える必要がある。体重も増量して「いかに体力と技術をつけるか」とレベルを上げていく。
バットでは「60打点以上、出塁率3割5分以上」を目標に掲げる。外野守備では「昨年はピッチャーにも迷惑をかけた」と守備力に重点を置いている。またファーストミットもバッグにしのばせた。複数ポジションも想定し、キャンプを過ごしている。
「ファンの方々らの期待値、求められるものは高い」とその期待に応えるために、必死に体を動かしている。
写真=BBM