豪快な一振りで成長を示した。
20歳の内田湘大は、宮崎・日南キャンプ初の紅白戦(2月9日)に五番・三塁で出場、2安打3打点。4回二死満塁の打席で、
森浦大輔から左越えに走者一掃の二塁打。
「小園(
小園海斗)さんからサード、取ってやるという気持ちでいった」と言い放った。
偉大な師の背中を追い掛ける3年目がスタートした。
1月に、2年連続でカブス・
鈴木誠也と合同自主トレ。学んだのは、技術だけではない。
「誠也さんと一緒にいて分かった。自分の努力は、まだまだ足りない」
キャンプ中、全体練習2時間前の7時ごろから動き出し、日が暮れるまで猛練習。シーズン中も早朝5時半から練習に明け暮れた。
その様子を聞いていたという
新井貴浩監督は「自ら練習して自分を追い込むのは、誠也と共通している。大切な才能」と、日本を代表する強打者に重ねた。
群馬・利根商高で高校通算36本塁打をマークし、2023年ドラフト2位で入団。昨季はシーズン最終戦で一軍デビューし、初打席初安打を放ってプロとしての第一歩を踏み出した。今季は明確な目標を胸に抱く。
「誠也さんの3年目シーズンの記録を超すように約束した」。
15年に97試合で5本塁打を放った先輩超えを果たし、近未来の四番打者の道を切り開く。
紅白戦では2失策と守備に課題は残したものの、指揮官は「強い打球に引くのではなく、瞬時に前に行けるというのはいい」と、打撃同様の積極性を評価した。
「とにかく結果を残すしかない。結果と元気でアピールして、沖縄で暴れたい」と臨んだ沖縄2次キャンプの実戦でも、しっかりと打撃でアピールした。
開幕一軍に向けて、鼻息荒くまい進する。
写真=下田知仁