貫禄の打撃を見せた。沖縄・那覇キャンプ中の2月17日、岡本和真は今年初めての実戦形式に臨むと、1四球、1三振を含めて6打席に立ち、5打数4安打。先発ローテーション候補の
山崎伊織、
井上温大、昨季新人王の
船迫大雅から鋭い打球を連発した。報道陣の前に現れると、「うれしかったなあ~」と打席の迫力とは一転、癒し系の笑顔を浮かべた。
昨秋に痛めた腰の不安を感じさせない打撃を披露して「打てて良かった。やりたいことができたので良かったです」と順調な調整ぶりをにじませ、
阿部慎之助監督も「その(腰の)心配はなさそう」とひと安心だった。
チームを4年ぶりのリーグ優勝に導いたプロ10年目の昨季は、四番として全143試合に先発して打率.280、27本塁打、83打点。本塁打と打点はリーグ2位で、
ヤクルトの
村上宗隆にタイトルを譲った。今季もライバルとの一騎打ちになりそうだが、本塁打は4度目、打点は3度目の戴冠を目指す。
昨年末の契約更改では推定年俸5億4000万円の単年契約を結んだことを明かし、近い将来のメジャー挑戦もウワサされている。岡本は「(メジャーは)昔からあこがれていた場所で、目標にしている場所でもある。毎年、毎年、ずっと上を目指してやっている。野球をしていたら、そんな目標はみんな持っていると思う。僕もそのひとり」と思いを明かしている。
個人タイトルの獲得は、自身の価値を証明する一手にもなる。チームの勝敗とともに、数字も追い掛ける。
写真=BBM