
初の一軍キャンプ帯同で飛躍への一歩を踏み出した
高卒2年目の
明瀬諒介が春季キャンプで躍動した。最初の実戦となった二軍キャンプ地の沖縄・国頭で行われた2月4日の紅白戦。二軍スタートの19歳もスタメンに名を連ねると最初の打席で中前打。その力強いスイングは
新庄剛志監督の心に突き刺さった。「やっぱり振れる。フリーバッティング、見てみたいっていうところで呼んだ」と初っぱなからアピールに成功し、2月6、7日の2日間、一軍キャンプ地の沖縄・名護での練習参加を勝ち取った。
初めて一軍キャンプの練習に参加した明瀬は「すごく緊張しました」と初々しく振り返った。それでもフリー打撃では、指揮官の心をつかんだ豪快なフルスイングで、しっかりと柵越えを披露。「よかったです。いつも通り」とスイング自体には手応えを語りつつも、柵越えには「風吹いてたんで、それでホームランになったと思います」。舞い上がりすぎず、冷静に自己分析しながら淡々と話す姿に大物感も漂わせた。
その後の実戦でも2月23日の
楽天とのオープン戦(名護)では4回の第2打席に二塁打を放ってオープン戦初安打をマーク。2月24日の台湾・味全との練習試合(名護)でも二塁打と長打力もアピール。確かなインパクトを残した今キャンプを振り返って「しっかりバッティング練習してるんで、その結果やと思います」。最後まで一軍合流とはならなかったが、楽しみな若手有望株は「また一軍に呼ばれるように頑張りたい」。近未来のニュースター候補が、着実に飛躍の土台を築きつつあることを証明した2年目の春だった。
写真=BBM