
一番打者としてシーズンを戦い抜く決意を秘める長谷川
待望の初めての開幕一軍入りを果たした。2021年に育成選手として入団してから今年で5シーズン目を迎える
長谷川信哉。22年7月に支配下選手となり、毎年チャンスは与えられてきた。特に昨季はキャリアハイの72試合に出場、うち56試合でスタメン起用され、レギュラー奪取の切符を用意されたが、コンスタントに結果を残すことができず自ら切符を手放した。
俊足を生かした守備範囲の広さと昨季10盗塁を決めた走塁には高い評価を得ているだけに、唯一の課題が打撃であることは誰よりも本人が一番痛感している。改善へ向け、自主トレでは「真っすぐに対してのアプローチとスイングの強さ」に特化。また、個人トレーナーが行う動作解析も取り入れ、体の使い方の視点からも自分の弱点と向きあった。
そして、
西口文也監督から「現時点でレギュラーはいない」と断言されて迎えた春季キャンプ、練習試合、オープン戦では、一戦一戦ふるいにかけられてきた中で、長谷川は攻守走のすべてで確実に結果を残し、存在感を示し続けてきた。
ただ開幕一軍に入ればいいわけではない。「一番を打ちたい」と、大事なリードオフマンの役を自ら名乗りを上げる。「チームを引っ張るという意味で、一番打者は華がある。そこに自分が入って、監督のやりたい野球を実現する駒の一つになりたい」。
全ポジションがレギュラー不在という千載一遇の好機はおそらくもうない。必ずや開幕からつかみ取り、2度と手放すことはないと強く心に誓う。
日本ハムとの開幕3連戦では一番でスタメン出場し、打率.154、出塁率.214。今後の野球人生を分かつ命運をかけたシーズンで必死に食らいついていく。
写真=BBM