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今も昔もプロ野球の審判はつらい商売。その審判に同情して(?)天下の大監督にパンチ

 

文・平野重治


 06年の第1回WBCの、日本-アメリカ戦で“大誤審”をやってくれて日本の野球ファンの大ブーイングを浴びたメジャーの審判員、ボブ・デービッドソン氏(59歳)が、5月18日、メジャー・リーグ機構から1試合の出場停止処分を受けた。その理由は、的確な状況判断ができず、違反行為が度重なったこと。つまり、メジャーの審判として当然備えているべき能力がなかった(これが違反行為という表現の内容だろう)。要するにヘタクソ。やっぱりこの人に、第1回WBCのような歴史的大会を任せるべきではなかった。

 まあしかし、ビデオ判定の導入、至るところから狙うカメラとテレビカメラ。現代の審判員は大変である。あの「オレがルールブックだ!」の二出川延明元パ・リーグ審判部長も現代ならこのセリフを吐けたかどうか……。今は、審判受難の時代かもしれない。

 もっとも、10年ほど前だったが「ビデオの方が間違っていることもある」と言い放った剛(ごう)の者もいたが(元セ・リーグ審判員)。まあ、これぐらいの開き直りがないとやっていられないのかもしれない。

 現代は機械の目が怖い審判だが、昔は、監督や選手の暴力が怖かった。今は、暴言はよくあっても、審判に手を出すことは極めて少ない。これが昔は、まるで当然の権利でもあるかのように、監督、選手は審判に手を出した。「このメガネで見えるのか?」とメガネを取り上げられるという屈辱的なことをやられた審判もいた。水原茂三原脩といった大監督でも手を出した。

 この写真は、その巨人・水原監督のしつこい球審への抗議に、ファンが「ええかげんにせい。審判も人間や!」と怒り、審判に代わって(?)天下の大監督に殴りかかったところ。1958年9月7日の阪神-巨人戦[甲子園]での一幕(右から藤尾、小柴球審、戸梶)。だれも止めようとはしていないように見える。水サン、不徳のいたす所か。
おんりい・いえすたでい

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過去の写真から野球の歴史を振り返る読み物。

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