
文・大内隆雄
道元の大著、『正法眼蔵』に目を通した読者もおられると思うが、禅の世界を知るだけでなく「人間とは何か?」を深く考えさせてくれるこの書は、故・芦屋雁之助のキメゼリフではないが「ものすごいこと言わはる!」の連続なのだ。
たとえば、こんなのはどうか。「われもし恩愛をなげすてずば、恩愛かえりてわれをなげすつべき……」。恩愛とは、ここでは親子の情愛、とくに子の親を思う心を指す。仏の道に入るには、この恩愛さえ捨てなければならない・・・
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