先週号でラファエロの肖像画について書いていた平野重治さんに東京・上野の「国立西洋美術館」でラファエロ展(6月2日まで)が開かれているのを教えられ足を運んでみた。
日曜だったのに意外にすいていた。それどころかガラガラと言ってもいいぐらいだ。おかげで展示ルームを何往復もしてラファエロを堪能した(ラファエロは滅多に日本にやってこない)。平野さんが絶賛していた「無口な女」(ラ・ムータ)もあった。これがやっぱりいいのである。修復の見事さもあるのだろうが、500年もたっているのにヒビ割れがない。わずかに右眼の白目の部分に横に線があるぐらいで、もちろんこれは瑕瑾(かきん)ではない。ためつすがめつするうちに、この絵の魅力のポイントが分かってきた。この女性の顔は、ルネサンス人ではなく、現代人のそれなのだ。現代人そのもの。これは不思議な作品である。
それにしてもこのガラガラは?同じ上野の「東京都美術館」で俗受けするエル・グレコ展をやっている。「ラファエロがグレコに負けたな」とつぶやいたら館員が苦笑していた。
筆者は以前はラファエロが微温的で「ガツン!」と来るものがなく、あまり好きではなかった。しかし、年齢とともに好きになってきた。絵の好みというのは変わるのである。
ここから本題。野球でも・・・
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