
開幕カードから登板を重ね、専大2回戦ではリーグ戦初勝利を完封で飾った。国学院大2回戦でも7回途中2失点と勝ち点奪取に貢献した/写真=菅原淳
昨春のセンバツV右腕にベテラン指揮官が全幅の信頼
最後の打者を143キロの直球で左飛に打ち取ると、トレードマークの笑顔を少しだけ見せた。昨春のセンバツ優勝投手・東洋大の
村上頌樹(1年・智弁学園高)が、2度目の先発となった5月2日の専大2回戦で、5安打1四球7奪三振と三塁を踏ませない好投。初勝利を完封で飾った。
「やっとチームに貢献できて、ホッとしました」
開幕前、甲子園で話題になったスマイルを封印し、「大学ではポーカーフェースでいきます」と語っていた村上が、自然にこぼした笑み。それは、これまで感じていた重圧から解放されたことをうかがわせた。
今年就任46年目を迎えた高橋昭雄監督は、村上を「46年間見てきたなかで制球の良さは一、二を争う」と高く評価。開幕前の早い段階から「即戦力」として期待を寄せていた。
開幕の中大1回戦(4月12日)に救援としてリーグ戦初登板を果たし、1回1失点。翌日の2回戦でも救援で1回1/3を投げて3失点した。亜大2回戦(4月19日)では初めて先発して自己最速を4キロ更新する148キロをマークしたものの、2回途中3失点で降板した。
この3試合を「打たれ過ぎた」と苦笑いで振り返る。昨冬はウエート・トレーニングで下半身を中心に鍛えて球速が上がった。そのため「直球で押せる」と思っていたが、「甘くはなかった」と反省した。
主将の背中から見た「エース」の役割
期待されているのに……。重圧や焦りも「少しありました」と、村上は明かす。専大2回戦の前日。そんな村上に先輩の投手・
上茶谷大河(3年・京都学園高)が・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン