8月11日。広島新庄高は2020年甲子園高校野球交流試合で昨秋の近畿大会優勝校・天理高(奈良)と対戦した。攻守で持ち味を発揮し4対2で勝利。今年4月に就任した宇多村聡監督は「迫田監督がやってきた野球で勝つのが、一番の恩返し」と喜びを語った。2007年秋から同校を率いていた迫田守昭前監督が3月末限りで勇退。同校コーチで、広島商高時代の教え子に当たる宇多村監督が、恩師のスタイルを継承している。 (本文一部敬称略) 
広島新庄高は天理高(奈良)との甲子園交流試合を4対2で快勝。勝利の校歌を口ずさみ、広島にいる迫田前監督に報告した/写真=石井愛子
恩師に白星をプレセント
広島県北部の山あい北広島町新庄は、県内でも有数の豪雪地帯だ。そこに1学年160人定員の広島新庄高がある。プロでは同校OB
永川勝浩(広島コーチ)が活躍。私立高校はセンバツ21世紀枠の広島県の推薦校に選出された年もあった。その後、県内屈指の強豪校と言われるようになったのは07年8月、広島商高を2度甲子園に導いた迫田守昭氏(74歳)が監督に就任して以降である。
同年秋の県大会で早くも3位となり、中国大会に初出場。翌年は32人の部員が入部し、秋には県大会を初制覇。さらに翌年は43人が入部し、秋の県大会で準優勝し、3年連続で秋季中国大会出場。あと一歩まで、全国の舞台に近づいた。当時の日高敬司校長(現参与)は、・・・
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