
昨季までNPB審判員を務めていた佐々木氏は学生野球資格を回復し、今春から東都大学リーグでジャッジする。館林市内の覺應寺での住職を兼務する[写真=大賀章好]
住職と審判員の「二刀流」に挑戦
1回表、二死から打席に入った左打者のカウントは3─2になった。
6球目。140キロの直球が外角低めに決まった。球審は両腕を三塁側に突き出すように伸ばし、そこから右手を弓のように引いて「ストライク!」と
コールした。
NPBで29年間、通算2414試合の審判員を務めた佐々木昌信氏が、3月30日の東洋大対青学大1回戦の球審として「東都デビュー」を果たした。この試合は審判人生で初のタイブレーク(延長10回以降、無死一、二塁から継続打順)になるというおまけつきだった。試合後に報道陣の取材に応じた佐々木氏は、こう話した。
「試合前の緊張感、試合後の安堵感はプロもアマも関係ないですね。学生野球はプロ野球よりも、試合のテンポが早い。アンパイアがそれを壊さないように、同じテンポで動くことを意識しました。とにかく、今はホッとしています」
神宮球場は、プロ時代から慣れ親しんでいる場所だ。
「昨年までここでやっていましたからね。風も頭に入っていたので、安心でした。東都のピッチャーは良いですね。さすが、・・・
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