「鬼」になった主将がけん引 危機感を胸に一致団結

1勝1敗で迎えた3回戦。東洋大は1対0で9回裏の守りを迎えたが、ミスも絡みサヨナラ負けで一部復帰ならず。一部残留を決めた中大とは、はっきりと明暗が分かれた[写真=矢野寿明]
2008年秋から東都一部リーグの座を守り続けている中大が、土俵際に立たされていた。
リーグ戦では5勝7敗、勝ち点2で青学大、日大と並んだ。巴戦で順位決定戦が行われ、1度目は3校が1勝1敗となる。再戦で中大が連敗。一部二部入れ替え戦で二部優勝の東洋大と対戦することになった。
6月3日、中大はUDトラックス上尾スタジアムで青学大に敗れて最下位が決まると、左翼ファウルゾーンでミーティングを開いた。主将・
北村恵吾(4年・近江高)は涙ながらに「必死でやれよ!」と訴えた。
主将就任後、下級生がやりやすい環境を整えてきた。それが、甘さにつながったのかもしれない。練習中に声が出ていないなど、取り組む姿勢が北村にとっては物足りなかった。「東都で戦う厳しさが、心の底からは分かっていないんじゃないか」。危機感を覚えた北村は、一部に残るために「鬼」になる。厳しい言葉を掛けた。声を荒げたこともある。
森下翔太(4年・東海大相模高)と侍ジャパン大学代表の選考合宿(6月18~20日)に招集されたが「入れ替え戦で勝つことだけを考えた」と、2人とも初日だけ参加して・・・
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