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関西学生ドラフト候補

154キロ左腕・金丸夢斗(関大)故障離脱の春から挑む勝負の秋 完全無欠サウスポー「進化」の完全復活へ

 

7月14日に報道陣に練習を公開した。7月以降、キャッチボールを再開させ、腰の骨挫傷から順調な回復を見せている[写真=小中翔太]


 最速154キロのストレートと、鋭い変化球を操りゲームを支配する。関大のエース左腕・金丸夢斗(4年・神港橘)は四球を与えたことが話題になるほど制球力が高く、安定感が抜群だ。4年春までの通算成績は20勝3敗、防御率0.88で奪三振率は11.78。これほどの逸材となれば、怖いのは故障だけ。今春は腰を痛めてシーズン途中で離脱したが、現在は順調に回復。大学ラストシーズンと運命の日へ向けて汗を流している。

 伝統の関関戦のマウンドでアクシデントに見舞われた。5月11日の関学大1回戦で4回まで1安打無失点に抑えていたが腰に違和感を覚え、球数は51球ながら途中交代。以降はマウンドに立つことなく春の戦いを終えた。診察結果は骨挫傷。治療には負担をかけないことが最善策で、約1カ月間は安静に努めた。5月末のリーグ戦終了時点では、6月22日から行われる大学日本代表選考合宿への参加に意欲を見せていたが、大事を取って辞退した(同15日、全日本大学選手権準決勝後に発表)。

「行くつもりではあったんですけど、思ったように回復しなかったので……。無理してしまうタイプなので、先のことも考えて無理はしないという判断をしました。昨年も右膝を故障したときがあったんですけど、無理をしてしまうので今回は完全に痛みを取ってから動こうと決めていました」

 チームはリーグ戦終了後1週間のオフを挟んで秋のシーズンへ向けて始動。金丸ははやる気持ちを抑えながらランニングメニューにしても距離や本数をセーブしつつ、慎重に取り組んだ。再発の怖さと向き合いながら徐々に強度を上げ、6月後半にはどの動きも違和感なくできるようになり、7月に入ってからキャッチボールも再開。すでに痛みは完全になくなり、遠投でも力強い球を投げている。予定では7月3週目にブルペン入り、月末の紅白戦で実戦形式のマウンドに上がるプランを描いている。

「神」との出会いが分岐点


 10月24日にはドラフトが控えているが、プロへの思いが強くなったのは大学2年秋が終わってから。どちらかと言えば、遅咲きの選手でプロへの夢は一旦あきらめていた。子どものころは野球少年の多くがプロ野球選手へのあこがれを抱くが、やがて現実を知る。金丸も・・・

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