
1試合2本塁打を放った福島の上
2本の放物線が自身の何かを変えるきっかけを作ったかもしれない。福島の内野手・上麗也(花咲徳栄高)が5月8日の新潟戦で1試合2本塁打を放った。
1本目は1対0とリードして迎えた2回、走者1人を置いて新潟・中園大樹(柳ヶ浦高)の投じた3球目を振り抜くと、打球はレフトスタンドに飛び込んだ。
「打ったのは真っすぐ。コースはどこに来たのかも正直覚えていません。ここ3試合、スタメンから外されていたので思い切っていこうと思っていました」
上はBCL在籍3年目でうれしい第1号本塁打。「感触は最高でした」と振り返る。
さらに4対3でリードして迎えた8回、二死走者なしから左腕・原田健太(松本大)からライナーでレフトスタンドに運ぶソロ本塁打を放って1点を追加。結果的にこれが決勝点となった。
「2本目は外角の真っすぐ。狙っていた球で思い切り打てました。1試合2本塁打は人生で初めて。フワフワしています」
花咲徳栄高ではケガに泣き、公式戦出場はほとんどなかった。チームは1年夏に全国制覇し、2年夏と3年夏にも甲子園出場を果たした。2学年先輩の
西川愛也(
西武)や
清水達也(
中日)、1学年上の
野村佑希(
日本ハム)、同期の
韮澤雄也(
広島)がNPB入りする姿を見てきた。
「先輩や同期がNPBに行ったことが刺激になりました。自分も身体能力では負けていない自信があり、チャンスがあるBCLを選びました」
高校卒業後は地元の埼玉に入団したが、右ヒザの前十字じん帯を痛め、1年目はリハビリに時間を費やした。2年目の昨季も「思うようなプレーができなかった」と19試合の出場にとどまった。3年目の今季は福島に移籍。「ヒザは完全に治った。勝負の年」と活躍を期していた。
MLBの
タティス・ジュニアがあこがれ。「打撃と肩をアピールしたい。今季は打率3割、10本塁打以上が目標。まずはBCL選抜メンバーに選ばれること。そこからNPBに行けるよう頑張りたい」と目を輝かせた。[リポート/岡田浩人]