2023年のNPBドラフトで6人が指名され、11年連続NPBに選手を送り込んだ徳島インディゴソックス。OBたちもNPB舞台で頭角を表し、独立リーグ全体への注目度上昇にも一役買っている。ではなぜ指名されるだけにとどまらず、活躍まで行きつくことができるのか。指揮官、選手たちに話を聞いた。 文=高田博史 写真=佐藤友美、高田博史 NPBから大量指名
湧き起こった歓喜の数は、なんと6回である。昨年のドラフト会議において、徳島インディゴソックスからは支配下3人、育成3人の、計6人が指名された。
四国アイランドリーグplus19年間の歴史において、1球団から6人の指名は過去最多。愛媛マンダリンパイレーツから指名された3人と合わせ、四国リーグとしても9人は過去最多の大量指名となった。
徳島は2013年以降、11年連続でNPBへ選手を輩出している。これは06~15年の香川オリーブガイナーズと並ぶリーグタイ記録である。
ドラフト終了後、6人の選手とともに会見に臨んだ徳島・
岡本哲司監督(元大洋ほか)が喜びを語った。
「(NPBに)上げてもらえるように選手たちも頑張った。結局、上がるっていうことは、プロでやっていけるだろうっていうのを見せてくれたってことなので、良かったです」
21年にコーチ兼球団戦略アドバイザーとして徳島に加わった。その年は、
村川凪(
DeNA育成)、
古市尊(
西武)の2人が育成指名されている。翌22年から監督に就任し、
モンテル(西武育成)、
中山晶量(
日本ハム育成)、
茶野篤政(
オリックス)の3人をNPBへ送り込んだ。監督2年目の23年は、前・後期優勝、年間総合優勝、
ソフトバンク杯優勝の4冠を達成し、6人がNPBへの切符を手に入れることとなった。
「プレッシャーは当然あります。もう、社長も一生懸命だし、球史(橋本球史コーチ)も一生懸命だし。みんな一生懸命ですね」
南啓介代表(株式会社パブリック・ベースボールクラブ徳島)、岡本監督、橋本コーチの3人が最後まであきらめず、粘り強く取り組んだ末に達成した結果が、今回の快挙である。
前人未到の12年連続指名に向け、まもなく今シーズンの挑戦が始まろうとしている。その前に、昨年の偉業はどのようにして成し遂げられたのか。岡本監督に語ってもらった。
何が大量指名につながったのか?「世間一般に言うと、スカウティングと育成なんですよ」と答える。
「NPBに行くために、野球をするために・・・
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