ドラフト会議でDeNAから4位指名を受けた高知・若松。喜びを胸に、NPBでの活躍を誓う。 リポート=高田博史 
DeNAの欠端スカウト[右]らの指名あいさつを受けた高知・若松
DeNAから指名あいさつ
ドラフト指名選手への、NPB各球団のあいさつが始まっている。
10月29日、高知球団事務所にDeNAチーム統括本部スカウト部より長谷川竜也部長、八馬幹典アマスカウティングディレクター、
欠端光則スカウトの3人が訪れた。ドラフト4位で指名した
若松尚輝投手(札幌学院大)に指名あいさつを行っている。
「ホントにホントに、プロ野球選手になったんだなっていう実感が、少しずつ湧いてきました」
昨シーズン、高知に入団。最速152キロを記録するなど存在感を発揮していたが、昨年9月に右肘の炎症のためクリーニング手術を受けた。今年5月に復帰すると、後期は主に先発を務め、チームトップの6勝を挙げた。
欠端スカウトは昨年から若松に注目し続けてきた。やはり気になったのは、術後のコンディションだった。
「投げる姿とか、腕の振りの強さだとかっていうのは見て問題ないなと。順調に回復して完治したな、自分の力を出せるところまで来たな、という感じがありました」
欠端スカウトが「いける!」と確信した試合がある。徳島を相手にたった90球で完投勝利を挙げた、後期4回戦(7月14日、黒潮町)だ。今となっては、その投球が最も印象深い。マウンド上の若松に、動揺している様子はまったく見られなかった。
「粘り強いピッチングって言いますかね。ピンチでも自分の特徴を生かした投球ができる。あきらめない。(NPBでも)そういう投球ができるんじゃないかな、と思って見ていました」
うれし涙の後に
ドラフト当日は生中継を見ていた。機材の都合で、ファンが待っている会場のほうが、映像が少し早く流れる。ワーッ! と歓声が聞こえてきた後、自分の名前が画面に映し出された。
「一瞬こう、時が止まった感じがしました。定岡さん(
定岡智秋監督/元南海・ダイエー)と嶋村(
嶋村麟士朗/
阪神育成2位)と握手して。『やったな!』みたいな感じだった。ちょっと感極まりましたね、あのときは」
スマートフォンに多くの祝福のメッセージが届いている。昨シーズンまで高知の監督を務めた、
吉田豊彦氏(
楽天球団職員)からも届いていた。
「『一瞬、時の人になると思うけど、自分を見失わないように。今からの時間を大切に、プロへの準備を始めてください』って来ました。あと、『お世話になった方々への感謝を忘れないでね』って」
すぐに「浮かれないで頑張ります」と返信している。吉田氏からのメッセージには、もう一言つづられていた。
「今、ファームにいらっしゃって、副寮長をされているらしいので。『ファームでは会わないようにな!』って(笑)」
PROFILE わかまつ・なおき●2000年5月10日生まれ。184cm93kg。右投右打。A型。北海道出身。札幌第一高から札幌学院大。大学3年次に投手に転向し、22年に高知入団。投げっぷりの良さと最速152キロのストレートを武器に先発投手陣の軸となった。17試合に登板し6勝4敗1セーブ。防御率2.78(7位)、51奪三振(11位タイ)、奪三振率6.75(9位)、WHIP1.21(5位)。ドラフト会議でDeNAから4位指名された。