今年も、当欄新春恒例の企画をお届け。NPB入りを支えた努力と覚悟に迫る。指名を受けた3球団のうち、今回は徳島だ。 リポート=高田博史 
工藤泰成投手[徳島-阪神育成1位]
くどう・たいせい●2001年11月19日生まれ。177cm82kg。右投左打。
言い訳をつくらないために
謹賀新年。2025年の最初は「僕がドラフト指名された理由」を2週にわたってお届けする。今回は4人がNPBに進んだ徳島の選手たちに聞く。
前期を終え、工藤泰成(阪神育成)の成績は3勝1敗。防御率は5.17と、自身の成績にまったく納得していなかった。後期に向けて自分に課したのは、トレーニングを続けることである。
「ナイターが終わっても妥協せずにやろうっていうのは、もう決めてました」
これをやらなかったから、自分はNPBに行けなかった──。そんな言い訳をつくらないために、365日後悔しないように生活しようと考えていた。
「(四国リーグは)自分を成長させてくれるところです」
川口冬弥(
ソフトバンク育成)が大切にしていたのは「準備」だ。試合で最高の結果を残すため、登板予定から逆算してスケジュールを組んでいた。
「あとは、いろんなことを言語化できるようにしていましたね。人に丁寧に、分かりやすく説明できるように」
根拠を持った練習をする。徳島に来る以前、努力のベクトルが的外れな方向を向いていた時期がある。無駄な時間などない。何のためにこの練習に取り組むのか? 自分が理解していないことは、人に説明できない。投球の再現性を高めるために、自分の体を誰よりも知っておく必要があった。
「夢をかなえるためのラストチャンス。でも、ここからのほうが楽しいです」

川口冬弥投手[徳島-ソフトバンク育成6位]
かわぐち・とうや●1999年10月26日生まれ。187cm89kg。右投右打。
野球以上に生活面を
加藤響(
DeNA)は「いかにこの環境に溶け込んで、対応してやっていくか? が大事」と話す。まずは人の意見を素直に聞く。そこからどう自分に取り入れていくのか? を思案した。
私生活も見直している。NPBで活躍している選手に話を聞けば、普段の生活から徹底できているという。
「身の回りの整理整頓だったり、練習するにしても、しっかりアップするとか、道具を大切にするとか」
野球以外の部分、日常の生活から自分を変えようと努力していた。
「本当に自分を成長させてくれた。もうホントに感謝しかないですね」

加藤響内野手[徳島-DeNA3位]
かとう・ひびき●2002年6月15日生まれ。180cm85kg。右投右打。
中込陽翔(
楽天)もグラウンド以上に、生活面に重きを置いていた。
「この環境が当たり前じゃないんだってことを考えて生活していけば、野球にもつながっていくんじゃないかな」
誰からも応援されるような人間になろう。チームメートに対してもそうだ。自分が投げているときに仲間から応援してもらえないような投手では、NPBに行っても活躍なんてできない。
「もちろんチームが勝つことが一番ですし、その中で周りから応援されるような選手じゃないと、いい方向に行けないんじゃないかなって」
野球は人と人とのつながりが大切だ。中込にとっての四国リーグとは?
「夢を追いかけさせてくれる最高の環境だと思う。ほかにはこんなところ、日本にはないと思うので」

中込陽翔投手[徳島-楽天3位]
なかごみ・はると●2002年1月23日生まれ。175cm83kg。右投右打。
次回は高知、愛媛からドラフト指名された4人の言葉を紹介する。