月間MVPを初受賞。体を鍛え、心を保って臨んだ今季。愛媛での2年間に悔いはない。 リポート=高田博史 
後期にかけて持ち前の打力を発揮し、8・9月度月間MVPを受賞した愛媛・高橋[写真=山田次郎]
8・9月度表彰選手
10月15日、8・9月度の月間新人賞が発表され、2選手が受賞した。
【8・9月度TORIDOLL月間新人賞/投手部門】
秋本璃空(高知)※5・6月度に続き2度目の受賞。
7試合3勝1敗、34回2/3投球回、37奪三振。奪三振率9.61、防御率2.60。
【同/野手部門】池田凜内野手(徳島)※3・4月度に続き2度目の受賞。
19試合、打率.329、23安打、3本塁打、17打点、6盗塁。出塁率.495。
同じく8・9月度の月間MVPも発表されている。愛媛の左翼手、
高橋駿介(西日本工業大)が初受賞となった。
【8・9月度読売新聞月間MVP】高橋駿介外野手(愛媛)
17試合67打数25安打、打率.373、26打点、6本塁打。得点圏打率.444、長打率.761、OPS1.237。
松山市内で秋季練習中の高橋に、喜びの声を聞いた。
「めちゃくちゃうれしいです! 調子は良かったですね。自分の思うようにっていうか、想像どおりの感じで打てていたので」
入団してから1年半、これまでは思いどおりの打撃なんて、まったくできていなかった。ようやく手応えをつかみ始めたのが、この夏だった。
好調につながった理由
好調へのきっかけとなった理由が2つある。1つは試合に疲れが残らないよう、週1、2回だったウエート・トレーニングを毎日続けたことだ。
「試合の前日、当日も思いっきり追い込んで。朝、グラウンドに来て、ウエートをやってから試合に行くようにしたら、めっちゃ体が動くようになって」
最初はキツかったが、ここでやめたらいままでと一緒だと思い、歯を食いしばった。すると、体のほうが慣れた。
もう1つは、試合が終わるたびに気にしていた成績を確認しなくなった。
「一喜一憂していたんですけど、もう見ないようにして」
よく「プロは数字が大事」と言われる。だが、あえて数字を見ないことで平常心を保とうとした。後期だけの成績を見れば、打率は首位打者を獲得した
笹浪竜(徳島)の.350を上回る、.386を残している。
愛媛でプレーした2年間に悔いはない。ドラフト直前になって、福岡の両親からよく電話が掛かってくる。
「どうなん? 行けそうなん?」
「……うん、あとは運やね」
そう言えるのは、最後までやり切れたからだろう。父・亮一さん、母・美紀さんに「指名されたよ」と伝えたい。
この原稿はドラフト会議開催以前に書いているため、現時点で指名されたか否かは分からない。この記事を高橋が、笑顔で読んでくれることを祈っている。
PROFILE たかはし・しゅんすけ●2001年6月28日生まれ。176cm86kg。右投左打。O型。福岡県出身。小倉工、西日本工業大を経て24年、愛媛入団。長打力を武器に、昨年のグランドチャンピオンシップ準決勝、信濃(BCリーグ)戦で2打席連続本塁打。今季は左翼手として63試合に出場。打率.356(3位)、59打点(2位)、9本塁打(3位)、12盗塁、長打率.589(2位)、OPS1.027(2位)。