当欄の新春恒例企画、今回は野手編だ。心構え、思考、自身が持つ強み、努力。つかみ取れたことには理由がある。 リポート=高田博史 
岸本大希[徳島-広島育成2位]
きしもと・だいき●2002年1月1日生まれ。168cm70kg。右投左打。
指名を勝ち取るために
岸本大希(広島育成)がドラフト指名を勝ち取るために必要だったものは、「反骨心」だと言う。
「そういうハングリー精神がないと、僕はやっていけないと思ってます」
その矛先は、四国リーグ入りを反対した父親だった。父の前でたんかを切って飛び込んだ以上、もう引き下がることはできない。反骨心を失えば、自分に甘えてしまうと思っていた。
高校卒業と同時に愛媛に入団して2年、
三上愛介(
中日育成)は目立った成績を残していない。3年目となるシーズンを前に、何かを犠牲にしないとNPBには行けないと考えていた。
「1年経つのはあっという間なので、とにかく野球と向き合う時間を大切に。この短い期間でどれだけ野球に対して向き合えるか? っていうのが大事なのかなって思います」
1年頑張れば、NPBに行けるチャンスがある。それなら頑張るべきだ。
「オフの日に息抜きで気分転換するのもいいことだと思います。それも野球につながるのであれば」

三上愛介[愛媛-中日育成3位]
みかみ・あいすけ●2004年6月14日生まれ。173cm75kg。
島原大河(
楽天育成)は1年目に打率.346(4位)を残したが、候補に残れなかった。2年目だった昨シーズンも.341(5位)を残している。
「なんでNPBに行けたか? って言うと、やっぱ『キャッチャー』っていうポジションだったので」
捕手がNPBから求められるポジションであることは間違いない。そこに特化することで、チャンスをつかもうとした。当初、首脳陣は一塁手での起用を考えていたが、自ら積極的に捕手としてのアピールを繰り返した。
「監督にもアピールするんですけど、ピッチャーからの信頼を勝ち取ろうと思って頑張っていましたね。『島原がいい』って言ってもらえるように」
そのために、投手としっかり言葉を交わすことは必要不可欠だった。

島原大河[愛媛-楽天育成5位]
しまはら・たいが●2002年2月22日生まれ。183cm93kg。右投左打。
アイランドリーガーらしく
投手登録だった
安藤銀杜(
西武育成)が、外野手として指名を受けた。
「やっぱり人にはないものを持ってないといけないのかなって思っていて。自分だったらパワーですし」
類まれな身体能力は、安藤だけの武器だ。自分だけしか持っていない武器を持つことも必要になる。
「今回のドラフトもそうなんですけど、評価はマジで分かんないなと思います。自分が行けると思った選手が行けないのもありますし。それだけ自分たちは、難しいところに挑戦しているんだなって」

安藤銀杜[徳島-西武育成7位]
あんどう・ぎんと●2003年2月4日生まれ。198cm110kg。右投右打。
今回、NPBのスカウトにも四国リーグについて感想を聞いている。
「ホントに真摯に野球に向き合って、NPBに行きたいっていう気持ちが溢れ出ている選手が多い。……多いというか、ほとんどそうなので」
だらだらしている、全力で走らないなど、技術以前に大事なことが、できていない選手がほとんど見当たらない。
「野球に対する取り組みや姿勢は、素晴らしいものがあるなって思いますね」
アイランドリーガーらしさはそのままに。今シーズンの挑戦が、もうすぐ始まる。