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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

2020年度の規則改正でマウンドに行ける回数に変更あり。どのような変更がされている?【前編】

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2020年度の野球規則の改正で、マウンドに行ける回数に変更があったと聞きました。いったいどのような変更がされているのでしょうか。

 マウンドに行ける回数については、細かい条文を含めて大きく改正が行われているので、今号(2020年3月23日号)より3回に分けて紹介をしていきます。まず回数について。結論から言えば、これまでの「6回」から「5回」に改正されています。

“マウンドに行く回数”について触れているのは、野球規則5.10(m)で、昨年度までは下記のように定められていました。

「以下の規則は、メジャーリーグで適用される。マイナーリーグでは、1試合のマウンドに行ける回数について、本項規定と異なる制限を設けても良いし、制限を設けないこともできる」としつつ、(1)として「投手交代を伴わないでマウンドに行くことは、9イニングにつき1チームあたり6回に限られる。延長回については、1イニングについて1回、マウンドに行くことができる」

 今年度はこの「6回」が「5回」と改正されています。また同(2)では、昨年度までは「監督またはコーチが投手と話すためにマウンドに言った場合、回数に数える。また、野手が投手と相談するために守備位置を離れた場合や投手が野手と相談するためにマウンドを離れた場合も、位置や時間にかかわらず回数に数える。ただし次の場合を除く」として(A)~(D)のケースが列挙されていましたが、「ただし、次の場合を除く」が今年度より次のように改められています。

「ただし、すでにマウンドで行なわれている相談に途中から監督、コーチまたは野手が加わっても、新たな回数には数えない。さらに、次の場合もマウンドに行く回数には数えない」

 マウンドに行ける回数が減った代わりに、カウントされないケースについて、2020年度は(E)~(G)が追加されて細かく説明が加えられています。(E)~(G)の詳細については次号以降で紹介します。[文責=編集部]

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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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