プロ野球12球団の選手や監督・コーチに、毎週決まったお題について自由に語ってもらうコーナー。今週のお題は「契約更改の思い出」です。 楽天・立石充男コーチ

保留とは無縁だったという立石コーチ
契約更改といっても、俺は球団に行って、書いてある数字を見てはんこを押すだけだったからな。1回も保留したことないよ。面倒くさいというか、なるべく早く終わらせたかったから。特に現役のときはね。保留しても別に変わらんだろと思ってたけど、ある年に五番で2割8分ぐらい打った(84年、74試合、打率.286)。それで、確か300万円アップ。けど、試合数が俺より少ない選手が500万円上がってた。やっぱり保留したほうが得だったのかもな。
先輩とかにも、「1回保留しろ」って言われたりもしたけどね。まだまだ、どんぶり勘定の時代だったからな。結局、最後まで保留したことはなかった。そのころは“一発の立石”なんて呼ばれてたよ。
写真=井田新輔