腕を振って、振って、振り続けた。「中継ぎ一本でいく」と決め挑んだプロ10年目。球団史上最多の72試合に登板し役割をまっとうした。守護神・サファテにつなぐ重要なポジション。そこはこれからも岩嵜翔の生きる場所だ。 取材・構成=菊池仁志、菅原梨恵、写真=毛受亮介、小山真司、高原由佳、小河原友信 
パ・リーグ最優秀中継ぎ投手賞 46HP初受賞
中継ぎとしての楽しさや喜び
──10年目のシーズンは12球団最多の72試合に投げ、46ホールドポイントを挙げて自身初のタイトルとなる最優秀中継ぎ投手賞を獲得するものとなりました。
岩嵜 タイトルを獲れたことは素直にうれしいです。まさか自分がタイトルホルダーになれるとは思っていなかったので。それは強いチームでたくさん投げさせてもらったからであって、ほかの中継ぎ投手陣やデニス(サファテ)に助けてもらったこともたくさんありました。僕だけの力ではなく、みんなのおかげだと思っています。
──チームの2年ぶりの日本一にも貢献しました。
岩嵜 本当にすべてが報われた、良いシーズンだったと思います。しかし、戦っている間はしんどかったですし、調子自体も良くない時期のほうが長いシーズンでした。終わってみると日本一になれたことがすべてですね。
──今季はプロ10年目で初めて先発登板ゼロで、中継ぎに専念したシーズンでした。過去には岩嵜選手自身、先発へのこだわりを口にされていたこともありましたが、そこに至る経緯を教えてください。
岩嵜 昨シーズン終了後の秋のキャンプの時期だったのですが、倉野(
倉野信次)投手コーチから「先発と中継ぎ、本当はどちらがやりたいんだ」という内容の質問をされました。そのときは自分でも・・・
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