開幕先発ローテをつかむと、一度も二軍に落ちることなく大車輪の働きだった。チームトップの11勝、防御率2.45は沢村賞の菅野智之(巨人)に次ぐリーグ2位の成績を残し、全体294票中290票を集め、文句なしの新人王に選ばれた。「長くプロの世界で生きていきたい」とヤクルトの石川雅規を目標に掲げる170センチの小さな左腕は、最高の形でプロでの生活をスタートさせた。 取材・構成=滝川和臣 写真=BBM 
11月27日に行われた「NPBアワード2018」では新人王のトロフィーを受け取った
公言どおりクリア「2ケタ勝利」「新人王」
ベイスターズの若手が暮らす横須賀の選手寮は、海上自衛隊の基地と目と鼻の先にある。取材をしたのは秋季練習も終わり、普段より選手が少なくなった青星寮。目の前に秋の日差しを浴びた艦船が停泊するのんびりとした午後、東克樹は落ち着いた口調でルーキーイヤーを振り返ってくれた。 ──新人王、おめでとうございます。
東 ありがとうございます。チャンスがある年に選んでいただいて、光栄です。すごくうれしいです。
──家族など周囲の反応はいかがですか。
東 シーズン中、家族はよく試合を見に来てくれたり、僕が先発するときは毎試合欠かさずにテレビで観戦してくれて、「ナイスピッチ」と声を掛けてくれていたので、とても喜んでいます。特にお母さんが喜んでいるかな。いつも結果を気にしてくれていたので。
──入団のときに掲げた「2ケタ勝利」「新人王」の目標を両方ともクリアです。
東 正直に言えば・・・
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