15季ぶりに一部へ復帰した昨秋、立正大は勝ち点3で2位タイ(亜大と同率)に入った。一番打者として、攻撃のけん引役となった好打者は打率.347を残し満票でベストナイン受賞。卒業後のプロ入りを目指す今春、神宮でさらに脚力を前面に出す。 取材・文=斎藤寿子 
50メートル走5.8秒という高い身体能力で安打を量産する。全国屈指の高いレベルである“戦国東都”で存在感を示している/写真=大賀章好
50メートル走5.8秒の俊足を飛ばし、リーグ最多となる三塁打4本をマーク。打率は同2位の.347――。昨秋、15季ぶりの一部昇格を果たし、リーグ2位タイと好成績を挙げた立正大。打線のけん引役となったのが一番・
小郷裕哉だ。
シーズン序盤は二部にはなかった「スピード」に戸惑い、チームも「一部残留」を意識するあまり、縮こまったプレーが多かった。気持ちを切り替えたのは、開幕から2カード連続で負け越した後のこと。2学年先輩の
黒木優太(現
オリックス)に相談すると、こう言われたという。
「実力はそれほど変わらないはず。あとは気持ち次第。トップレベルの東都でダメなら仕方ない、くらいの気持ちでやってみろよ」。この助言で、小郷は勝負する前に、気持ちで負けていた自分に気づく。
「もっと、気持ちを前面に出してぶつかっていこう。それでダメなら、もっとレベルアップするために努力すればいいだけのこと。気持ちで負けていては、成功も失敗もない」
すると、この気持ちの切り替えが、小郷を“ゾーン”に導いた・・・
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