社会人野球日本選手権の四国地区最終予選で四国銀行はJR四国との代表決定戦に惜敗して、本大会への出場を逃した。大卒3年目のエースは自チームでの全国舞台を目指したが、これで一区切り。10月25日のドラフトを静かに待っている。 取材・文・写真=寺下友徳 
今夏の都市対抗1回戦では優勝候補のHondaに勝利。昨年は7回コールド[0対10]の悔しさを味わった相手に雪辱して一躍、プロ注目の存在となった
コツコツと追い求めたボールの質と重さ
今年の都市対抗で優勝候補・ホンダを破ったJR四国。その立役者となったのは、四国銀行から補強された151キロ右腕・
菊池大樹だった。先発して8回途中1失点。大舞台での活躍で一躍スカウトの注目を集めることになったが、普段は物静かな25歳の好青年である。
「今のお勧めは、阿波銀行さん、百十四銀行さん、伊予銀行さんと提携し、四国創生のために設立された『四国アライアンス』ですね」。ユニフォームを脱げば銀行マンで、四国銀行万々支店に勤務する営業担当。シーズン中の平日でも繁忙日の月、金曜日はフルで働き、残る平日3日も早朝から10時過ぎまでの練習を終えると、午後からは通常業務に当たる。
「四国銀行さんには、僕が全日本大学選手権に出た3回生の前から声をかけていただいていましたし、野球が思い切りできる環境。周りの皆さんも励ましてくれますし、楽しくて仕方ないんです」
目線は常に前向き。その理由は実はもう一つある。2015年の入行時に・・・
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