東大野球部は今年、創部100周年である。主将として赤門軍団をけん引する俊足強肩外野手は、大学球界トップレベルの実力を誇る。定位置獲得から3季で2度の打率3割超え。今春は42季連続の最下位脱出の先に、新たな目標も見えてくる。 取材・文=岡本朋祐 写真=BBM 
東大球場のスタンドにて撮影。今春のリーグ戦の目標は「トリプル3」と言っても「3割、3本塁打、3盗塁」だ。フルスイングが、辻居の最大の持ち味である
東大球場のネット裏は冷え込んでいた。しかし、グラウンドをじっと見守る赤門出身の元プロの視線は熱かった。かつて、
中日の球団代表を務めた
井手峻氏である。2015年2月に退任後に、学生野球資格を回復。現在は週1回のペースで母校の新宿高と東大に足を運ぶ。井手氏はプロでは、投手として通算1勝、その後、野手に転向して通算359試合に出場している。
東大出身のプロ野球選手は過去6人おり、井手氏以外は投手。野手が入団したケースはなく、
辻居新平には「東大史上初」の期待がかかる。井手氏は言う。
「攻守にスピードもあるし、肩も強く、3年秋までに力を発揮している。宮台(
宮台康平、
日本ハム)とプロで対戦してくれるといいな、と。十分、やっていける力がありますよ。今年の楽しみが増えました」
辻居の硬式野球歴はわずか・・・
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