沖縄の県庁所在地・那覇市から南西へ約300キロ。人口約5万5000人の離島・宮古島に、本格派右腕の逸材がいる。地元でのプレーを望み、この離島から初の甲子園出場を目指したが、県大会準々決勝敗退。次なる夢はプロ野球の舞台である。 取材・文=仲本兼進 写真=上野弘明 中学時代の実績から県内外からの高校から誘いを受けたが、地元・宮古島で3年間、真摯に白球を追いかけた
島の玄関口・宮古空港から北へ約5キロ先にある宮古高の部員数は30人。今年の3年生は2018年の全国離島交流中学生野球大会(離島甲子園)で準優勝した宮古島アララガマボーイズのメンバー7人を中心に編成された。島内のみならず、県内の強豪校としても評判が高かった。同校は過去に春夏を通じ甲子園出場は果たせていない。だが、15年夏に沖縄大会準決勝へ進出するなど、毎年のように島の期待を一身に背負い、甲子園を目指している。
昨秋、県大会8強へ導いたのが本格右腕・
新里勇人である。小学校時代から島では、名を馳(は)せていた逸材。宮古高では1年夏にベンチ入りすると、8強へ進出した県大会でも登板機会に恵まれた。1年生中央大会では最速138キロをマークし、さらに注目を浴びる存在となった。「彼しかいないですよ」(平良栄二監督)と2年秋から背番号1を託されると・・・
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