市船橋高は今春、私学強豪校が名を連ねる激戦区・千葉で28年ぶりの頂点に立った。関東大会でも躍動した大型捕手は15年ぶり6回目の甲子園出場を遂げ、高卒でのプロ入りを目指している。 取材・文・写真=佐藤智久 小学生時代はZOZOマリンでロッテを毎週のように応援。勝負強い打撃を見せた今江敏晃のファンだった
規格外の大型捕手が激戦区・千葉に現れた。市船橋高・
片野優羽。今春、県大会を28年ぶりに制し、関東大会へ駒を進めたことで、注目が集まっている。
183cm95kgと体格に恵まれており、矢のような二塁送球が最大の武器だ。強くて低い軌道は、高校野球ではなかなかお目にかかれない。一見の価値がある。
「イニング間の二塁送球は、投手の肩と腰の間をめがけて、ボールをしっかり握って縦回転を意識して投げています」
送球の質にこだわるのは、自らのセールスポイントを意識してのこと。守備中はリードの大きく取る走者を素早いけん制で刺すなど、視野の広さも見せる。
捕手としてのキャッチング技術、配球面などのインサイドワークは、OBで元
巨人捕手・伏島良平コーチの指導により上達を見せている。片野は「正直、高校で初めて教わりました」と話すことからも、今後の伸びしろが十分期待できる。
生まれも育ちも地元・船橋市。小学3年時、田喜野井ファイターズで野球を始めた。父は陸上競技の走り高跳び、母は短距離選手だった。両親から身体能力の高さを受け継ぎ、当時から頭一つ抜き出ていた。ポテンシャルの高い選手は、投手に入るケースが多いが、片野はかねてから・・・
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