第30回ハーレムベースボールウイーク(オランダ)では侍ジャパン大学代表として、国際舞台で2試合に登板。日の丸を背負った貴重な経験を財産に、ラストシーズンの秋は有終の美を飾る。 取材・文=岡本朋祐 
取材中、しゃべり始めたら止まらない。明朗快活な性格は、チーム全体のムードも明るくする[写真=BBM]
国際試合において、外国人打者に対して最も効果的なのは、落ちる変化球と言われる。
渡辺翔太は第30回ハーレムベースボールウイーク(オランダ)の侍ジャパン大学代表に選出された。日の丸を率いたのは、九産大での恩師に当たる大久保哲也監督。自チームのエースを、24人のメンバーに入れた理由をこう語った。
「身体能力があり、ポテンシャルも高い。真っすぐと変化球のコンビネーションで、要所では最大の武器であるスプリームがウイニングショットとして使える。コントロールも良く、まとまった投手です。取り組む姿勢もしっかりしています」
本大会ではキューバとの予選ラウンドで先発して3回3失点も、チームは逆転勝利(4対3)。オランダ戦では2番手で救援し、1回無失点で勝利投手となった(5対0)。初めての国際舞台は4位に終わったものの、貴重な経験を積んだ。
スプリームとはスプリットとツーシームの間で、
ダルビッシュ有が“開発”したと言われる特殊球だ。渡辺はこの落差のある“切り札”に加えて、パームに絶対の自信を持っている。中学時代に習得し、かつてパームが代名詞であった元
中日・
浅尾拓也を参考にしたという。
「ストレートを生かす意味でも、変化球は大事です。ボールの回転、角度を意識しています。空振りが取れる真っすぐも追い求めており、
藤川球児さん(元
阪神ほか)のように、空気抵抗をうまく利用した、伸び上がる球質が理想的です。上でやるにはまだ、スピードが足りない。川野(川野史貴)トレーナーの下で週3回の体幹トレーニングに加え、投球フォームの直結したウエート・トレで強化しています」
7月17日にオランダから帰国後・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン