2017年11月の明治神宮野球大会準決勝。同年秋の九州王者・創成館高は、翌年の甲子園で春夏連覇を遂げる大阪桐蔭高を下した。ネバーギブアップ。このメンタルは、中学時代から変わらない。 取材・文=岡本朋祐 写真=BBM 
選手層の厚い九産大で1年時から出場機会に恵まれた。最高の環境で心技体を伸ばしている
長崎県雲仙市出身。千々石中野球部は7人と、大会出場の際には柔道部、サッカー部、テニス部からの助っ人を借りていた。
野口恭佑は捕手をメーンにしながらマウンドに上がる、まさしく中心選手。
「ゲームを組むこと自体が大変でした」
少人数で、戦いの舞台に立つことがやっと。目立った実績を残すことはできなかったが、仲間との絆を深めることができた。高校進学に際しては高みを目指した。
「創成館は、夏は自分たちの3学年上の代が甲子園に初出場して(2015年)、初勝利(13、14年春のセンバツは初戦敗退)を挙げて、勢いのある学校。オープンスクールに参加したのですが、とにかくレベルが高い。ここでレギュラーを取って、甲子園でプレーしたいと思いました」
夢を抱き、一般入試で創成館高の門をたたいた。一学年45人で一般組は5人。「入ってしまえば、中学の実績は関係ない」。入学から努力を重ね、1年秋にベンチ入り、2年秋にレギュラーを獲得した。同秋は九州大会優勝。そして、
根尾昂(現
中日)、
藤原恭大(現
ロッテ)らを擁した大阪桐蔭高との明治神宮大会準決勝で勝利(7対4)し、準優勝を遂げた。大阪桐蔭高は翌春と夏の甲子園を連覇している。17年秋以降の新チームで、公式戦で黒星をつけたのは創成館高のみだった。
「稙田(稙田龍生)監督からも『10回対戦して1回勝てるか。その1回のチャンスをつかみにいこう』と。向かっていく気持ちだけは負けないようにしました。でも、実際に大阪桐蔭に勝ててビックリしましたね」
3年春のセンバツでは同校最高成績となる8強進出を遂げた。下関国際高(山口)との初戦(2回戦)は・・・
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