花巻東高には高校通算106本塁打で、プロ注目の主将・佐々木麟太郎がいる。名実ともチームリーダーを支えているのが、右の強打者と右腕エースだ。2019年を最後に遠ざかる、4年ぶりの夏の甲子園出場へ、2人がキーマンである。 取材・文=岡本朋祐 写真=矢野寿明 
主戦の142キロ右腕・北條[左]、高校通算15本塁打の四番・千葉[右]はともに、高校卒業後のプロ入りを目指している
今夏の全国制覇へ意欲
昨秋から花巻東高の四番を務める
千葉柚樹のライバルは「佐々木麟太郎」だ。
「一番、身近な存在。意識しています。麟太郎とは、力が圧倒的に違う。ティー打撃の打球速度(佐々木140キロ、千葉130キロ)、打球速度(佐々木170キロ、千葉160キロ)も負けている。バットを強く振って、遠くに飛ばす。本塁打が打てるバッターになりたい。麟太郎を参考に、角度をつけるスイングを習得しています」
右の強打者・千葉は三番・佐々木のあとを任されている。佐々木は主な高校生で1位とされる早実・
清宮幸太郎(
日本ハム)の111本塁打に迫る106本塁打。実戦では勝負を避けられる場面も多くなることが予想される。そこで、得点力のカギを握るのが、千葉のバットだ。
水沢南中では右腕投手としても名を馳(は)せていたが、右肩を痛めて、野手に専念する。「先輩方の甲子園での活躍を見て、ここで心と技術を磨きたかった」と、花巻東高へ進学した。1年春からベンチ入りし、1年秋からは三塁のレギュラー。2年春のセンバツ1回戦(対市和歌山高)では、大会注目の右腕・
米田天翼から2安打を放った(チームは4対5で敗退)。
「当たり前にプレーできる場所ではない。一瞬で終わり、あまり、甲子園のことを覚えていないんです(苦笑)。もう1回、行きたい。昨夏の高松商・浅野(
浅野翔吾、
巨人)さんのように、甲子園のバックスクリーンに本塁打を打ち込みたいです」
昨秋の新チームから四番を託された。今春のセンバツ出場をかけた岩手県大会では・・・
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