父はオーストラリア人、母は日本人。小学校時代に父の仕事で来日し、野球に魅了された。一度は帰国したが、プロ野球選手になるため、日本の大学を志望。148キロ右腕は成長カーブを描いている。 取材・文=高橋昌江 
オーストラリアではU-12、15、23と各世代で代表入り。ポテンシャルは申し分ないものがある[写真=高橋昌江]
「日本で初めての全国大会ですし、神宮のマウンドだったので緊張はありましたが、自分のピッチングができれば大丈夫だろうな、という自信はありました」
1年前はスタンドから見つめていた神宮球場のマウンドに、仙台大・
ジャクソン海は満を持して上がった。昨秋の明治神宮大会。2年連続で顔を合わせた国学院大との初戦(2回戦)は8回表に2点を追加され、2対6とリードを広げられて9回表を迎えた。7番手として9回表のマウンドに向かった右腕は「自分がテンポを悪くして、9回裏の攻撃がダラーンとなったら嫌だった」と流れを渡さないことを意識。左打者の内角にもスライダーを決めるなど、直球、変化球ともに制球し、二死からヒットを打たれたものの「90点」という投球を披露した。
100点に届かなかった理由は「もうちょっと球速を出したかった」から。この日の直球は139~143キロ。自己最速の148キロの計測を目指したが「9回裏に良い流れを持ってきたかったので、自己中心なピッチングではなく」と、自己アピールよりも打者を抑えることに集中した。球速にはやや心残りだが「(バットの)芯を食われても飛ばなかったので・・・
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